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乳がん体験記録 vol.6 (完)未来と今のワタシを繋ぐ道

目次

退院までの日

術後の大変さは、傷の痛みと
圧迫の苦しさにある

とにかく、寝返りがうてない…!!

身体から管が出ていて
動くと絡まるのもあるし、

傷跡が痛すぎて、
そもそも動けない

寝返りは、一度座ってから
「よいしょ…!」て
向きを変えるしかない

そのせいで、夜中も寝苦しい…

でも、体調はいいし気持ち的には元気

日中は、腕を動かしたり
メイク基礎の教科書を何度も何度も読み込んで
復習してすごした。


退院の前日、
胸に貫通した管が抜かれた。

管がないだけで
かなり身体が自由になる。

改めて、服を脱いで
さらしを外して、
上半身裸で手術の傷跡を見てみる。

手術前は、
この傷跡を見た時の
自分の反応が不安だったんだよなぁ…

ぺたんこの胸に触れてみる。
痺れてて、触った感覚はない。

腕を上げて
身体を横にひねると、
10センチの赤い傷跡がみえる。


あの時の不安を思い出すと
自分が愛おしく感じる。

今は、自信を持っていえる。

「この傷跡は、私の誇りだ。」

そう思えた自分に私は惚れたし、
自分自身をもっと信頼することができた。

なりたかった自分に
いま、私はなれてる。


なりたい自分って本当は
こんなことなんだと思う。

今よりスキルが上がったら…
今より多くのお金を手に入れたら…
今より人気がでたら…

多くの人がきっと
そうなれたら安心できて、
自信が持てるようになる

そう思っているけど、
本当はそっちじゃない

頑張ってできることを
積み上げて積み上げて
そうやってつけていった自信は
崩れないように維持しないといけない。

崩れたら
何も残らない虚像の自信だ


そういった自信の付け方は
他人との比較を生む。

自分よりすごい人はいくらでもいて
結局いつまでたっても
現状の自分に安心できない。

そうするうちに
頑張って積み上げたものたちは
自信どころか、
今度は失う不安の材料に変わる

お金も人気もあって
外見もきれいで、SNSでもキラキラしていて

それでも幸せではない人って
いっぱいいる

多くを手に入れたのに
それでも満たされない虚しさ

まだ足りないんだ。
じゃあ、さらに多くのものを、と
もっと積み上げるために
もっと走り続ける

日本はこんなに豊かなのに
自殺者が多い国だ。

たくさん手に入れても
満たされない

「もっとできるはず」
「どうしてこれしか結果がでないの?」
「自分、全然だめじゃん」

こんな声が鳴り響く脳内で
パワープレイで奮い立たせる


本当は疲れていても
そうなるともう止まれない

でも、気づかないように
外側を頑丈にするようにして
積み上げた自信を守っていく

そっちじゃない

積み上げることを自信にするとき
失っていくものがある

それが、
「なにも持たない自分への自信」


片胸になった傷跡が
私に教えてくれたのは

まぎれもなく、
そっちの自信だった。

外見の美しさでいったら
私は欠けていると評価されるだろう

でも、
その自分を尊いと、心から思えた。

その自分が
強く存在していることが
誇りに思えた。

自分の存在そのものを
受け入れることができた

私がずっと探していたものは
これだった

積み上げることではなく、
底辺の自分に降りていくことで
得られる自信

なんにも達成しなくても
なにも手にしていなくても
そのままの何もない

ただの自分を
あなたは、好きでいられますか



乳がんを通して
自分に突き付けられた問い




自分に自信をもって答えられる

「片胸のいまのワタシは
今までで一番美しい」


心からそう思えた。

ずっと埋まらなかったものが
自分の中から埋まっていく感覚

なにかを付け足すことでは
得られない幸せ

底辺の自分までおりていって
その自分の味方でいられたなら

なんでもできる。


たとえ、何かが起こったとしても
きっと皆、自殺なんて選ばないはずだ。

これが答えだ。
ここが答えだ。

余計なものを
削ぎ落していくことで、

最後に残るのは、
自分自身だけなんだから

その自分だけしかいない場所で
私の人生を、いま動かしていく__


術後の回復も順調で
約10日間の入院生活が終わりを告げる。




病院の外に出ると、
冬の冷たい風が強く吹き抜ける。


外は寒かったことを思い出す。

ずっと空調が効いた部屋にいたから
外の空気は久しぶりで
なんだか新鮮だった。

すぐにタクシーに乗り込んで
自宅まで向かう。

タクシーの窓から
流れる景色を眺めて
激動の数か月に思いをはせる。

もしも_
乳がんになる人生と、
ならない人生が選べるとしたら、
私はやっぱり、
今の人生を選ぶな

と思った。



人生で、
数回大きな転換期が思い浮かぶけど
今回得たものは特別大きかった。





この時のわたしは
2021年2月のわたし

いまこの文章を打っている私は
2024年8月のわたし

3年半という私たちの間にある時間

これを繋ぐために
今回乳がん手記を書くことにした。

2021年の私は
これから資格の勉強をして
起業をする。

自宅サロンで9か月やって
いまのサロンに移行する。

そこから
やっぱりメイクの勉強をもっと深めていき、
さらにエニアグラムに出会って

内面と外見をリンクさせた
いまのNEOイメコンへと繋がっていく。

私だからできるイメコンってなんだ?
て時に、

ただ外見の仕事ではなくて、
生き方に繋げる外見の話しを


ここを軸にやっていこうと決める


人の核となる部分、
本質にスポットライトをあてて
人を照らす



それが、私が出した答えだ。
その答えに、自分の命を使って生きていこう。


私は、人を照らす人になる
私が、私自身を照らしたように







実は、
この道へ進もうと決めた時に
自分から聞こえたメッセージがある



「多くの人が
未来であなたを待っています」



これは、ふとした時に
当時、何度も聞こえていたメッセージ

全くそんな兆候もなくて
「本当かなぁ…」
という気持ちだったけど、


いまこの、
乳がんを振り返っている私が
当時の私になんて声をかけるだろう

そう感じた時に思い出したのが、
当時聴こえていたさっきの言葉だった

あの時、自分が受け取った言葉は
3年後の今の自分からの言葉だった




当時の私からしたら
いまの私は、夢を叶えた未来の私

今の自分が、当時の自分の憧れだった。

今、イメコンの感想としてもらう言葉ではないような
「あなたに出会えてよかった」という
ありがたい言葉を何人ものお客様から頂く。

私は、
私がほしかった存在に、今なっている。



夢を描いた時、
この道に進みたい、
これをやってみたい、

そういうインスピレーションって
きっと未来の自分からの手紙だ

未来がもうあるから
過去の私がその夢をキャッチしている



そして、まだ目の前に道はなくても
未来の自分に思いを馳せて
「必ず、その私になるよ」と誓って
進めばいい

未来の私からは
「あなたがいたから、今のワタシがいるよ。
絶対大丈夫。」というエールが届く。

今の自分は、
未来と過去を繋ぐ
たった一つの集約点に立ってる


だから、
あなたが何かやってみたいって
思ったときは

少し勇気をだして、
未来のあなたを信じてみてほしい

自分の希望を
自分の手で潰さずに
未来への道につなげてほしい

その道をつなげられるのは、
いつだって今この瞬間の自分しかいないから




「つきましたよ」
タクシーの運転手さんの声で
ハッとする。

見慣れた自宅のマンションがある。

おうちには、
帰りを待つ家族がいる。


ここから
新しい私が始まる

その第一歩を、
いまわたしは、踏み出そうと

タクシーから、降り立った__












乳がんdiary 完






Special Thanks
家族、この道を進む中で出会った皆、K.Wisteriaを選んでくださったお客様、集約点で待ち合わせたたった一人のあなた

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