ハロウィンメイク&ランチパーティー 詳細はこちら

乳がん体験記録 vol.5 手術って快感…!

目次

始まる

「藤山さん」
看護師さんに呼ばれて振り返る。

目があうと
「これから手術室に向かいます」と言われた。

「ついに!?」と思うと、
心臓がドキドキしてきた。



よし!と気合いをいれて
夫に「いってくるよ」とラインを入れてから、
立ち上がった。

車いすに乗せられて手術室に向かう。
病院の中をどんどん移動していく。

手術室の扉が開いて
入ったことのない空間に足を踏み入れる。
ちょっと興奮するよね。

こんな風になってんだー!
映画みたいー!
て、キョロキョロした。

この時のこと、よく覚えてる。

自分の感情のレパートリーの中から
私は自ら「楽しさ」を選択して、
楽しい現実を体験することにした

現実の正体って、これしかない

目の前の景色に
どんな「感情」をくっつけるか。
それが体験になる。

それが現実の仕組みだから
意図して「体験を選択する」ことが
実はできるということ。

強がりや現実逃避とはまた違って
自分の感情を選ぶ習慣をつけることで
自分の現実を
コントロールできることになる。
そうすうと、ブレなくなる。

これは「練習」が必要

乳がんの時は、
この意識の使い方を
徹底的にやってたんだよなぁ。



手術室には数人の人がいて
手術台に寝るよう促される。

機械がたくさんあって
ステンレスの部屋といった印象

主治医の先生が
「よろしくお願いしますね」と声をかけてくれる。
胸をあんぱんに例えた部長先生だ。

「はい、よろしくお願いします。」と
笑顔で答えた。

心は穏やかで、静かで
落ち着いていた。

マスクをしていても、
先生もニコッとしてくれたのが分かる。

次に、
看護師さんが手をそっと握ってくれて
「藤山さん、大丈夫ですよー」と
肩を撫でてくれる接待サービス付き

赤ちゃんに向けるみたいに
「大丈夫ですからねー」て
優しくいってくれる。

「リラックスしてくださいねー」て
何度も声をかけてくれる。

「これは、確かに
緊張している人には効果的だよな」
とか思っていた。

すると、
「では、麻酔していきますねー」
という声を最後に、ふっと記憶がなくなる

手術って、最高に気持ちいい

このタイトル…

とにかくここは、
他のパートより慎重に言語化しないと

友達に
「手術、大丈夫だった?」と聞かれて

「めっちゃ快感だったよ…
と返すと

(・・?きょとん

てなるんだけど、
これには意味があるんです!


なるべく
分かりやすく書いていこうと
決意をこめて(*’ω’*)


「藤山さん!」

ハッと起きた!

「藤山さん!」
主治医の先生が上から私を見下ろしてる。
ステンレスの部屋が広がってる。

「無事、手術終わりましたよ」
と声をかけられた。

そうだ、手術の麻酔で寝てたんだ。
現状把握を一瞬で完了させて

その時、
衝撃が走った!!!

な、な、な、なにこの空間…!!!

さっきと空気感が違う!!!
え、どういうこと!?

めっちゃくちゃ
ここのエネルギー
軽やかなんですけどーーー!!!

き、気持ちいいー・・・!!!!

その時に
「そうか…!
この手術は、禊だったんだ…!」
と、気づいた。

もうすべてがこれで完了した。
すべてが終わって

ここから_
この軽やかな空気感の中から

新しい私が始まるんだ…!
と、確信した。


切り落とした胸に
思いっきりの
遠慮、後悔、罪悪感、無力感、孤独感とか
書ききれないほどの
「自分ではないもの」を詰め込んで

それを切除することで
一気に世界を変えてしまった
そんな感覚だった。


そこでまた記憶がなくなり、
次目を覚ますと、自分の病室のベッドの上だった。

術後の夜

この病院では、
術後2時間でたたき起こして
患者を歩かせるという
システムを採用している

看護師さんに
「藤山さーん、起きてください。
もう病室ですよ。
そして2時間たちましたので、
起き上がりましょう」
といわれる。

「あれ、また寝てたのかぁ…」
ぼーとしているような気もするけど
案外平気かもしれない。

「水分とってもらっても大丈夫ですよ」といって
身体を起こしてくれた。

その時初めて
自分の身体の感覚に意識がいった。

胸には、布がぐるぐる巻きにしてあって
ミチッと強く圧迫されてる。

きつきつ…

で、なんか身体から管が出てる。

管の先は床にあることがわかり
足元をのぞくと、
ケースがあり、そこに大量の血が溜まっている

「わっ!」
これ、どうなってんだ!
管は胸から出てるんだよな…
それしかないよな…
つまり、胸に管が
貫通してるってことだよな

自分の胸がいま、
どんな状態なのか
全く分からない


「痛みはありますか。
気持ち悪くないですか。」と
看護師さんが声をかけてくれる。

割と大丈夫

看護師さんが去ってから

「そうだそうだ。
家族に連絡をいれないと」
と思い出して、
「手術おわった(*’ω’*)」
と自撮りと一緒に送っておいた。

面会禁止の配慮で
病院から終了連絡はいってるけど

私からの連絡が
いつも通りだったから、
安心したみたいだった。


すごくすごく身体が疲れていたようで
家族に連絡した後、
またすぐに眠りに落ちてしまった。

左胸との初対面

翌朝

「おはようございまーす。」と
看護師さんの声で起きる。

体温や血圧を測られて
様子はどうかと聞かれる。

「うん。元気だな。」


「大丈夫です」と答える。

なるほど、胸切った後の人の身体って
こんな感じなのか。

管が繋がっていて動きにくいのと
胸がギュウギュウに絞められているから
不快ではあるけど、

さらに、
傷跡はもちろん痛いけども

まぁまぁまぁ
これぐらいは許容範囲だ

お腹開けて内臓切ってない分
その辺は術後楽なのかもなぁとか
考えたりした。

いきなり手術翌日でこの量でてくるもんな

なかなかの量が3食でてくる

ごはんを見た時に、
「日常だなぁ…」と思った。

私は手術という「非日常」を過ごしていても
世界はいつも通り動いていて

左胸があったときも
なくなった今も変わらずに
日常があるんだなぁ、と感じた。


少ししたら、
主治医の先生がお部屋に診察にきてくれた。

「藤山さん、どうですか。
ちょっと胸の様子みせてください」

え。
どんな状態になってるんだろう…

ちょっとドキドキする。

めちゃくちゃ悲惨な状態だったら…
み、見るのが怖い…と
一瞬思ったけど、

覚悟を決めてサラシを外していく。

ちなみに、めっちゃ人数引き連れておられる。
部長先生の後ろに
知らん先生何人もおる。

もう脱ぐのに恥じらいとかない状態まで
慣れてしまった。

むしろ
もたもたしてたら
私の脱ぎ待ちになってしまう!!


度重なる診察で
一気にはだける!!を極めてきていた。


ぎゅうぎゅうに巻いたサラシを
ぶわーっと外していくと
肌が空気に触れて楽になった。



で、
誓い合った左胸と初対面


「おぉ…!」







まぁ、なるほどね。









ほおー、ごっそりいっちゃったかんじね?

めちゃくちゃ大惨事ではないな、と
ちょっとほっとした。


まぁまぁまぁ
これぐらいは許容範囲

むしろなんか、
ふくらみあってタプタプしてる?

「あぁ、良い感じだね。
胸に廃液が溜まるから
今は腫れてるけど、もう少ししたら
もっと胸はへこみます。」

なるほど。
もっとへこむと。


「廃液が溜まりにくくなるよう
一か月間は、圧迫固定ね。
ずっと外さないように、苦しくても
がんばってね。」

1か月…

ゆるゆる好きの私に、
1か月の圧迫修行が言い渡された…

あ、逆にいうと
1か月たったら、
割といい状態になってんのか!?
と、気づいて先生に聞いてみた。

先生!!
1か月後って
どんな状態なんでしょうか。


一か月後に
東京のメイク講座に
行きたいんですが。
長距離移動もう行けそうですか?」
と聞いてみたら、

「まあ、術後体力落ちてるから
個人差あるけど、
腕のリハビリ頑張ったら
いけると思う!」

との回答をもらえて
パッと希望がでた。

それなら、
圧迫修行もがんばる

そうなのだ。
術後1か月で顔タイプ協会の
アドバンスメイク講座があるから、
私は可能なら
それに行きたいと思っていた。

問題は、身体の痺れだ。

二の腕全域、左の背中と脇腹
左胸、全てが痺れていて
いま、全く感覚がない。

しかし、そんなん普通らしい。
むしろ、脇のリンパ取ってない分
いうてもマシらしい

「どんどん腕を動かしてね、
動かした方が回復早いから」
と先生に言われて、

さっそく両手をぐーにして
高くあげて「はい!」と返事をした。
腕がめちゃくちゃ上げづらいことが分かった。

なんか引っ張られてる
引き攣れてる感覚というか

なるほど、
リハビリがいるんだな…

リハビリをにこにこで行う人




先生が行った後、
看護師さんが圧迫固定のやり方を
レクチャーしてくれた。

フェイスタオルが必要とのことで
自分の持ってきたやつを出すように言われる。

持ち物リストにあったから、
もちろん、ちゃんと持ってきたよ。

まず、手術した方の胸に
フェイスタオルを折った状態で置く

そのあと、さらしをぐるぐるーて強く巻いて
さらに、マジックテープつきの
胸からあばらの下までぐるっと一周して
肩で固定するやつ(名前あるんかな)
を巻き付けて完成らしい

「自分で練習してみて」と指示されて
教わった通りやってみることに。


「えっと、タオルをまず胸に置いて…」

「そうですそうです」

タオルを片手で支えながら
さらしを持ってきて、てのが
痺れてるしで、落ちないようにが
めっちゃ面倒なんだけど…

この工程、
はしょっていいんでは?


「あの、このタオルって
なんでいるんですか」
て、聞いてみると

「手術した胸に高さを出すためです。

左右差が生じてしまうと、
へこんでる方の胸が圧迫できないので
高さを調整するためなんですよ」
と、答えてくれる。

「あ。なるほど。」

はたと考える。

「あのー、私の場合、
特に術後もそんなに
高さの差がないようなんですが…」

と伝えると、

「・・・・」
一瞬沈黙の後、

「そうですね、
じゃあ、藤山さんの場合は、
タオルなしでも大丈夫ですよ。
圧迫さえできたら問題ないんです」

と、
貧乳のお墨付きを頂きました!!!

そのおかげで、
さらしを一気にぐるぐるしていけば
いいということになった。


自分でやった圧迫固定(とにかく身体が薄いんです…)

そして、冊子を渡してくれた。

見ると
「術後のブラについて」のご案内と
「術後の精神ケア」についてだった。


ペラペラめくると、
めっちゃ巨乳になれそうな極厚パッドもある!
普通と違うのは、2つ入りじゃないこと

でも、これは私には関係ないやつだ。

結婚後すぐ妊娠して
授乳ブラというノンワイヤーの綿100%の
乳を一瞬で出せること
それだけが利点!

という完全機能重視の時代を過ごし
ママたち共感してくれるよな!!

2人に授乳が終わったらもう
「え、どうしましたか…!」てぐらい
胸がしぼんで、
ここも共感だよな!!

ブラという存在を忘れ去った生き物として
現在生きてる。

パッド一体型タンクトップしか持ってないし
別にそれで十分なんだが…
もはや、女捨てて生きてる…
ここはちゃんとやってるママも多いよな

昔は、繊細なレースの花柄
ピンクのシルクとか
下着にこだわって楽しんでたのになぁ…

でも、こだわりがないってのは、
ある意味最強だな
と思って、
術後のパンフレットをバサッと置いた。


さ、腕を動かそう



私には、
やるべきことがあるんだから_

ベッドの上から
痺れた腕で、
一か月後のメイク講座に申し込みを完了させた。

この記事を書いた人

メニュー詳細はこちら

メニュー一覧
メイクレッスン大阪
エニアグラム大阪
リピートメニュー
イメコン大阪
パーソナルデザイン大阪

自分自身を羅針盤にする生き方へ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次